「レインズ」は伏魔殿!?
今朝の日経新聞で「中古住宅、データは伏魔殿」
という辛辣な見出しが躍りました。
兼ねてから「レインズ」(不動産流通標準情報システム)
をBtoBからBtoCへも開放しようという機運がありますが、
既得権益を守りたい業界団体の圧力で改革が遅々として進んでいません。
当方も仲介業者の端くれとして、「レインズ」が一般公開されたときに起こる
ハレーションは想像を絶しますが、他方、業界にどのようなイノベーション
が起こるのか見てみたいという好奇心もあります。
アメリカ在住のお客様に「MLS」という日本の「レインズ」に相当する不動産のデータベースを
見せていただきましたが、所有者の情報はもとより、過去の販売価格まで記載されており、
もはや不動産の「メルカリ」状態です。
一足飛びにアメリカのようになることは考えにくいですが、
今まで情報の非対称性の是非が問われてきた日本の悪しき商慣習を見直すべきときです。
近い将来、ユーザー同士の直接取引が一般化することを念頭に、我われ仲介業者の存在意義とは、
何なのかを常に自問自答しなければなりません。
ユーザーの良きエージェントとして、専門知識や情報を提供することは勿論、
ユーザーのベネフィットを最大化することが我われ仲介業者の使命であり、
生きる道だと思います。
小川 信幸